若者はいつも悩んでいる

若者はいつも悩んでいる

あなたと同じように悩む、最近の大学生のあたまのなか

ぱんちゃんが泣きやんだ。

 

朝起きると、みぞおち辺りに重みを感じた。

 

 

ぴーぴーとネコの甘え声がする。(猫のぴーぴーって感じでなくアレですアレ{文字で表現するの難しい..})

 

 

ぱんちゃんの声だ。

 

 

ぱんちゃんは実家で飼っているネコで、白黒でまったりしてるからぱんちゃん

 

もう一匹のトラ柄で活発な方はとらちゃんだ。

 

 

 

 

そのとき、僕は焦っていた。

 

 

なぜなら、実家にいるはずのぱんちゃんの声が、

 

一人暮らしの自分の家でするからだ。

 

 


最初は寝ぼけているのかと思った。

 

 

こういう超リアルな夢を僕はよく見るからだ。

 

 

とくに二度寝した後に多い。

 


朝起きて、絶望的な寝ぞうのせいでずれたベッドのマットレスを直した後、洗面所に行って顔を洗って

 

よし着替えるか

 

 

 

 

ん?

 

 


夢やん!!!!!!

 


となって起きる。

 

 

 

リアルすぎて、現実と見分けがつかないから困る

 

 

 

だから今回もそれだろうと思った。

 

だが、

 

「思った」ってことは頭がさえている証拠だ。

 

 


僕は夢の中で「俺今ゆめみてるわー」なんて思えるほど賢くないので

 

 

「これ夢か?」と思った時点それは間違いなく現実だった。

 

 

ぴーぴー声は間違いなく現実らしかった。

 

 

 

僕はゆっくり

 

 

 

目を開けて

 

 

 

みぞおちあたりを見た。

 

 


そこには、

 

 

 

 

 

iPhoneがあった。

 

 

 

 

なんやねん

 


「携帯かい」っと一人でツッコミを入れて、起き上がった。

 

 

 

 

 

 

ぴーぴー

 

 

 

 

 

ぴーぴー

 

 

 

 


ぴーぴー

 

 

 


等間隔で鳴き声が聞こえた。

 


え、ほんとにいたの??!

 

ネコがこの部屋にいんの???

 

 

 

 僕はもう一度動揺した。

 


焦って僕は周りを探す。

 

 

 

猫の声はめちゃめちゃ近かった。

 

 

周り、どこを見渡しても同じボリュームで僕の耳には、ぱんちゃんらしき声が流れ込んでくる。

 


等間隔で

 


どこを見回しても同じ方向から

 


近い距離で

 

 

 

 


 

 

 

 


 

 

 


僕はティッシュをとって、鼻をかんだ。

 

 

 

 

 

ぱんちゃんが泣きやんだ。

 

 

 

 

 

 


ぱんちゃんの正体は、いい感じに詰まった僕の鼻だった。

 

 

 


雨あがりで気温が下がり


その冷たさが、夜の間僕の体を冷やし


僕の鼻内に、ぱんちゃんの声が出るように調律された、天然リコーダーのができていたんだろう。

 

自分で自分にあきれていると、通知がきた。

 


見ると、家族ラインにぱんちゃんの動画があがっていた。

 

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ぱんちゃんの鳴き声と自分の鼻笛を間違えるという、飼い主あるまじき失態に落ち込んでいた僕は家族ラインに、怒りをぶつけ、僕の今日は始まった。

 

 

ぱんちゃんに起こされる幸せな朝が

自分の鼻笛のせいだったなんて、そんな拍子抜けの朝はもう勘弁してほしい。

 

 

今晩は網戸を閉めて寝ることにする。

 

ぱんちゃんが出てくることのないように。 

 

 

では。