若者はいつも悩んでいる

最近の大学生の頭の中です

"冷静と情熱のあいだ" を読んだけん

 

こんにちは

月10冊ルールを意外と簡単に守れてるなと思っている、けんです

せっかく読むのなら、ブックレビューも書いてみようかと思い、今日はその第一弾ということで、

高校時代に予備校でお世話になっていた先生がオススメしていた小説

 

冷静と情熱のあいだ

f:id:ketoka1996712:20170625095548j:image

 

 

を取り上げたいと思います。

ではさっそく、いくつか項目に分けてレビューしていきます!

 

 目次

 

どういう小説なの?

「情熱と冷静のあいだ」は恋愛小説です。

ざっくりあらすじを説明すると

 

イタリアで穏やかな恋人と静かで満ち足りた生活を送る、あおい

やりがいのある仕事に出会い、それなりに幸せにいきている、順正

二人は10年前に付き合っていたが、ある出来事を機に別れてからは、お互い別々の人生を歩んでいた。

お互いの状況を全く知らないはずの二人が、それぞれの生活のなかのささいな出来事をきっかけに、だんだん近づいていく。

そんな二人が最終的に下した決断とは。

 

という感じで、ストーリーとしては特別変わった感じではありませんよね。

でも、この話の本当の面白さはストーリーではないんです。

 

じゃあ何がすごいかって?

 

もちろん、今から説明していきますよ!

 

 

なにがすごいの? 

先程も話した通りこの作品は恋愛小説です。

その何が変わってるかっていうと

 

なんと、

 

2冊あるんです。

 

「いや、普通じゃん。。。」

 

と思ったあなた、まあそう焦らずに。

この小説は、

 

男女の恋愛をぞれぞれの視点を、別々の著者が書いてる一風変わった小説なんです

 

つまり、

 

冷静と情熱のあいだ Rosso」は女性からの視点を、江國 香織さんが

冷静と情熱のあいだ Rosso (角川文庫)

冷静と情熱のあいだ Rosso (角川文庫)

 

 

冷静と情熱のあいだ Blue 」は男性からの視点を、辻 仁成さんが書いているんです。

冷静と情熱のあいだ―Blu (角川文庫)

冷静と情熱のあいだ―Blu (角川文庫)

 

 

この何がすごいかって?

 

それを説明するために僕に少し恋愛を語らせてください(笑)

 

けん、恋愛を語る

 

どんな恋も、一人の持ち分は1/2である (以下略) -あとがきより

 

恋愛は、どんなに頑張っても、半分しか知りえないものです

 

例えば付き合って彼女がいたとして

別れたあとに、自分のなにが悪かったのかを振り返る。

そのとき「おそらくこれが原因だろうな」というのがわかったとしても、

それは恋愛の半分の側面を見て判断したことなので、実際はどうかわかりません。

 

彼氏の方は「女友達と駅でいちゃついていたこと」が原因だと思っていても、

彼女の方は「そもそも二人で会っていたこと」が原因だと思っている

 

なんてこともよくあります。

 

恋愛とはどんなに頑張ったとしても、その半分の側面しか見れないもので

あとの半分は相手からの視点の恋愛なので、一方は永遠に知り得ないのです。

仮に彼女がそれを話してくれたとしてもです。(それも嘘かもしれないし、相手のことを気遣って言っていない事実があるかもしれないからです)

 

そんな、どんなに頑張っても半分しか知りえない恋愛の限界を

男女それぞれの視点で、それぞれ別の作家が書くことで、

 

ひとつの恋愛のすべて(全体像)が見える

 

これがこの「冷静と情熱のあいだ」のすごいところだと思います。

 

 

作中で出会った素敵なことば

 

流浪うすきま (さすらうすきま)

 

 フレーズというか、もはや単語です。

流浪うすきま」。なんか大学生活みたいだなと思いました。

"人生の夏休み"とか、"最後のモラトリアム期間"とか言われるより、ずっとしっくりくる気がします。

なにをしてもいいけど、何をしたらいいかわからない、ぶれぶれの軸を頼りにそれぞれがいろんなことをやっていく。自分の大学生活にピタっとはまったことばでした。

 

 

忘れようとするほど人は忘れられなくなる動物である。忘れるのに本来努力なんていらないのだ。

次から次に降りかかる日々の出来事なんて、気がついたら忘れてしまっているものがほとんど。忘れてしまったことさえ、思いだせないのが普通。

 

その通りですよね。

「寝よう、寝よう」として逆に眠れなくなるみたいに、

「忘れよう、忘れよう」と思えば思うほど、ひとは忘れられなくなる生き物なのかなと思いました。

 

 人間、迷っている時は、思い切って方向を変えて見るのがいい。お前のその面は迷いだらけだ。そんな面でいい仕事ができるとは思えん。お前の部屋はまだ当時のままにしてある。いつでも帰って来なさい。

 

 

 作中にでてくるおじいさんがいったことばです。

少し脱線しますが、小説のいいところは「無責任なところ」だと僕は思っています。

このセリフにしても、もちろん、このおじいさんは僕に言ったのではありません。作中の順正という主人公にアドバイスしたにすぎません。

自己啓発本やビジネス書は、読者に「こうしたほうがいい」「こうするべき」を突きつけます。しかし、どんなに彼らが実績のある人で、素晴らしいことを言っていたとしても、これらのアドバイスに従った読者(僕たち)の行動の責任はとってくれません。

「あなたの本の通りに実践したら、人生無駄にしてしまったじゃないか。どうしてくれるんだ」と嘆いても、彼らはなにもしてくれません。

別にこれは親のことばでも、先生のことばでも同じです。

僕たちは、「誰かが言っていたから」ではなく、「自分で決めたから」で生きていかなくてはいけません。

話を戻します。

その点、小説のことばは無責任が前提です。そもそも自分に向けられていない言葉を読者が勝手に解釈して、自分に重ねてるだけですから。

でも、いやだからこそ、小説のことばは僕に響くような気がします。だってわかりやすいじゃないですか。「自分が勝手に決めた」というのが。

少し脱線しましたが、僕はこのおじいさんのセリフがぐっときてしまったという話でした。

 

さいごに 

いかがだったでしょうか、「冷静と情熱のあいだ

 

あまり小説を読まない僕が、久しぶりに、面白いなと思った作品でした。

よかったらみなさんも読んでみてください

 

冷静と情熱のあいだ Rosso (角川文庫)

冷静と情熱のあいだ Rosso (角川文庫)

 

 

冷静と情熱のあいだ―Blu (角川文庫)

冷静と情熱のあいだ―Blu (角川文庫)